北京市内に暮す3世代家族が巻き起こす騒動とは…
2016年3月に公開され、“熟年離婚”をめぐり大騒動を繰り広げる家族の姿を滑稽に、 かつ温かく描いたストーリーで日本全国の劇場を大きな笑顔で包み、観客動員人数120万人、 興行収入13億円を記録した映画『家族はつらいよ』。
国民的映画『男はつらいよ』の山田洋次監督がシリーズ終了後20年ぶりに生み出し日本国内で大ヒットした喜劇映画の決定版が、この度中国でリメイクされることが発表されました!
©2016「家族はつらいよ」製作委員会
家族の中で起こる騒動は万国共通!
リメイクの話が持ち上がったのは、1作目の『家族はつらいよ』が完成した直後のこと。日本映画界とも長年精通しており、山田監督とも親交の深い中国映画プロデューサー、顧暁東(グ・シャオドン)氏が来日した際、『家族はつらいよ』を観てその面白さに舌を巻き、山田洋次監督との会話で、家族の中で起こる騒動は万国共通なので、各国バージョンがあったら面白いのでは、という話から生まれました。
その後、2016年6月に開催された第19回上海国際映画祭で山田監督の『家族はつらいよ』『母と暮せば』が招待上映された際、チケットは完売し、上映後に観客から大喝采を受けた様子を見て、この企画が成功すると確信を得た顧プロデューサーは、いよいよ本格的にリメイクの実現に向けて動き出しました。顧プロデューサーからの申し出に山田監督も快く承諾し、正式にリメイク作品が始動しました。
中国版のタイトルは『麻煩家族(マーファン・ジャーズー)』。日本語で「やっかいな家族」という意味。
山田監督のオリジナル版を最大限に尊重した脚本作りを目指して舞台を北京市内に移し、3世代が同居する一家に巻き起こる、熟年離婚騒動を中心に描く喜劇映画です。家族の設定や職業は基本的には原作を踏襲し、日本版で周造が行きつけにしている小料理屋が胡同の食堂になったり、家族会議で取る出前は鰻でなく北京ダックになっていたりと、中国版ならではの楽しい設定になっています。
監督は、チェン・カイコー監督の『人生は琴の弦のように』で弟子のシートウ役や、TVドラマ「深夜食堂」の中国版の主役など、中国全土で知られる俳優としても活躍する傍ら、舞台演出やテレビドラマの監督なども手掛けている黄磊(ホワン・レイ)。本作が映画初監督となり、俳優としても長男役で出演している。その他の出演者もいずれも中国国内で名の知れた実力派俳優を揃え、日本版に引けを取らぬ魅力的なアンサンブルを見せることができるキャスティングとなりました。
また、エグゼクティブ・プロデューサーとして、『HERO』や『単騎、千里を走る』などで知られるビル・コン(江志強)が参加し、中国国内5000館という大規模な公開のプロジェクトとなっています。
撮影は11月14日にクランクインし、主に北京市内で12月下旬まで行われる予定です。中国での公開は2017年4月28日の予定、日本での公開は未定です。