邦画

映画『残像』巨匠アンジェイ・ワイダ渾身の遺作

情熱的に創作と美術教育に打ち込む実在画家を描く

2016年10月9日に享年90で急逝した巨匠アンジェイ・ワイダ。ワルシャワ蜂起など史実に材を取った作品を撮り続け、レジスタンスの体験を基にした『世代』(54)、対ソ連の地下抵抗運動を描いた『地下水道』(56)、第2次大戦前後のポーランド社会の流転を描いた『灰とダイヤモンド』(58)など、「抵抗3部作」で国際的な評価を獲得した。

映画『残像』巨匠アンジェイ・ワイダ渾身の遺作01

渾身の遺作となった本作は、第二次世界大戦後、ソヴィエト連邦の影響下に置かれたポーランドを舞台に、スターリンによる全体主義に脅かされながらも、情熱的に創作と美術教育に打ち込む実在画家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキを描く。この度、本作の公開を記念した特別講座の実施が決定。今は亡きワイダ監督の足跡を知り、テーマへの理解を深める貴重な機会になるだろう。

6月12日(月)13:30~15:00/「残像」とワイダ監督

「残像」の公開を記念して、ポーランドの映画研究者である、タデウシュ・ルベルスキ教授を招きして、トークイベントを実施。(通訳:久山宏一氏)
◎講演者:タデウシュ・ルベルスキ氏
1949年生まれ。ヤギェロン大学(クラクフ市)教授。現代ポーランドを代表する映画研究者。専門はポーランド映画(特にワイダ作品)、フランス映画、文学と映画の相関関係。
主著:『ポーランド映画史』、『ワイダ』、『ヌーベルバーグ』
主催:ポーランド広報文化センター、アルバトロス・フィルム、岩波ホール

6月16日(金)13:30~15:00/<残像>とポーランド・アヴァンギャルド100年

映画ではあまり紹介されていない、主人公ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキと妻カタジナ・コブロの造形作品を多数スライドで紹介。二人の生涯や著作を語るとともに、アヴァンギャルド芸術と社会主義について考える。
◎講演者:関口時正氏/東京外語大学名誉教授(ポーランド文化)
◎内容:講義60分+質疑応答30分
主催:NPOフォーラム・ポーランド組織委員会  共催:ポーランド広報文化センター、アルバトロス・フィルム、岩波ホール
◎岩波神保町ビル9階 シネサロンにて
◎定員40名、先着順 (当日、10時30分より10階にて整理番号券を配布)
◎入場無料 (映画を事前にご鑑賞いただいている方が対象。整理番号券受け取り時にチケットの半券要提示)

<STORY>第二次大戦後、ソヴィエト連邦の影響下におかれたポーランド。スターリンによる全体主義に脅かされながらも、カンディンスキーやシャガールとも交流を持ち、情熱的に創作と美術教育に打ち込む前衛画家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキ。しかし芸術を政治に利用しようとするポーランド政府が要求した社会主義リアリズムに真っ向から反発したために、芸術家としての名声も尊厳も踏みにじられていく。しかし彼は、いかなる境遇に追い込まれても芸術に希望を失うことはなかった…。

監督:アンジェイ・ワイダ 
脚本:アンジェイ・ワイダ、アンジェイ・ムラルチク 撮影:パヴェウ・エデルマン
出演:ボグスワフ・リンダ、ゾフィア・ヴィフラチュ

6月10日(土)岩波ホールほか全国順次公開

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