ホラー

映画『母という名の女』毒親がとった行動に言葉を失う

メキシコの気鋭ミシェル・フランコ監督が母と娘の確執を描く衝撃のミステリー

メキシコのリゾートエリア、バジャルタの海辺に建つ瀟洒な別荘。そこに二人きりで住む姉妹のもとに、長い間疎遠になっていた美しき母アブリルが戻ってくる。17歳の妹バレリアは同じ年の少年マテオとの間に子供を身ごもっており、突然舞い戻ったアブリルは献身的に娘の面倒をみるのだが、バレリアの出産をきっかけに、自身の陰のある深い欲望を忠実に遂行していく・・・。母にいったい何が起きたのか?彼女はいったい何者なのか――?闇を覗き込んだ母娘の緊張感あふれる関係にメスを入れ、母、あるいは家族という幻想を吹き飛ばす、『父の秘密』『或る終焉』のミシェル・フランコ監督、衝撃の最新作。

本編映像

解禁された本編映像は、本作のテーマでもある“毒親”っぷりをまざまざと見せつける母アブリルの狂気としか思えない恐ろしいシーンだ。17歳の義理の息子と孫のカレンを奪い姿をくらました母アブリルの居所をバレリアが突き止めるところから始まる。

3人が乗った車に叫びながらバレリアが詰め寄るが、運転するアブリルは猛スピードで逃げ去る。アブリルはマテオのせいで居所を突き止められたと思い激怒し、捨てるようにマテオを車から追い出す。正気を失ったかのような怒り狂ったアブリルだったが、少し落ち着いた様子で今度はカレンを連れてレストランに入っていく。カレンをベビーチェアに座らせるとマテオに続き今度は泣き叫ぶカレンを置き去りにしその場を去っていく。幸せを娘から奪い取った挙句に、それを母がいとも簡単に捨てるというぞっとしてしまうシーンとなっている。

女優の遠野なぎこや小島慶子など著名人のカミングアウトや、NHKでも「毒親」を特集し、『「毒親」の子供たちへ』斎藤学著や『毒親」の正体 ――精神科医の診察室から』水島広子著など多くの関連本が出版されるなど、昨今日本でも話題になっているが、本作はそんな“毒親”の恐ろしさを容赦なく見せつけてくる。

<STORY>海沿いの家に二人で暮らす姉妹。17歳の妹・バレリアは妊娠しており、姉・クララは離れて暮らしている母親・アブリルを電話で呼び寄せる。お腹の中の子供の父親は、クララが経営する印刷所でアルバイトしていた17歳の少年・マテオ。姉妹の元に訪ねてきたアブリルは、クララやマテオと会話を重ね、バレリアの不安を和らげるように接し、母親に不信感を抱いていたバレリアも徐々に母を信用し、そして無事に女の子が生まれ、カレンと名付けられる。バレリアの代わりにカレンの世話をしているうちに独占欲がアブリルの中に芽生える。カレンを自分の管理下に置こうとするアブリルに反発しはじめるバレリア。娘との関係が悪化していく中、ついにアブリルは深い欲望を忠実に遂行していく。

監督・脚本・製作・編集:ミシェル・フランコ (『父の秘密』(12)、『或る終焉』(15))撮影:イヴ・カープ(『ホーリー・モーターズ』(12)、『或る終焉』(15))  
出演:エマ・スアレス(『ジュリエッタ』(16))、アナ・バレリア・ベセリル、エンリケ・アリソン、ホアナ・ラレキ、エルナン・メンドーサ
2017年/メキシコ/スペイン語/カラー/ビスタサイズ/103分/PG12/原題:Las Hijas de Abril/英題:April’s Daughter  ©Lucía Films S. de R.L de C.V. 2017 後援:在日メキシコ大使館 配給:彩プロ 

6月16日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショー

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